北枕

ご遺体をご安置する時に、頭を北に向かせることが北枕です。
お釈迦様が最期を迎えられる時、頭を北にし顔を西に向けた姿になぞらえたものとされています。
亡くなった方をお釈迦様の入滅時と同じように北枕にすることで、無事にお釈迦様のもとへ行けますようにという願いがこめられています。
部屋の間取りの都合で北枕にできないときは、西に極楽があるという西方浄土になぞらえて西枕(にしまくら)にすることがあります。
宗派によっては必ずしも北枕にしない場合もあり、キリスト教では方角に特に決まりはないようです。

神式の場合は、北枕もしくは東枕にします。
生きている人が北枕で寝ると縁起が悪いと言われることもありますが、頭を冷やして足を温める頭寒足熱という健康法では、北枕で南側に足が向くのがよいとされる考えもあります。
いずれも住宅事情で叶わないこともあり、近年こだわらない方も増えています。

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