仏衣

亡くなった人が身につける着物を「白装束(しろしょうぞく)」と呼びますが、仏式の死装束が「仏衣(ぶつい)」と言います。

お葬式では仏衣として「経帷子(きょうかたびら)」という経文などが書かれた着物を故人に着せますが、これは巡礼者や修行僧の衣装。
仏教において亡くなった方は旅をしながら次に生まれ変わる世界に向かうと考えられています。
死出の山を越え、三途の川を渡っていく険しい道のりですので、無事に乗り越えられるよう残されたご家族が旅支度をして送りだします。

仏衣を身につける文化は古くからあり、昔は親族が準備するものとして主に故人とゆかりのある女性が手縫いをしていたと言われています。
時間をかけて仏衣を縫うのがむずかしくなった現代では、葬儀社が用意することがほとんどです。

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