起立性調節障害とは・・・?

不登校児童をかかえた親御様の中で、起立性調節障害という病名が広く知られるようになってきました。
「OD」と呼ばれる方も多いです。これは英語表記である Orthostatic Dysregulation の頭文字をとったもので、最近はODだけを検査する専門病院も設立されています。
起立性調節障害の症状としては、朝起きた時・・
(1)朝起きられない
(2)頭痛、吐き気、めまい、腹痛、頻尿、その他、
(3)食欲がない
(4)身体がだるい、やる気が起きない
といった体調不良の症状が出る、思春期・成長期のお子様に多く見られる病気として知られています。

小児医学会の調査によると、小学校高学年全体の約5%、中学生は全体の約10%の子どもが発症するといわれています。また医薬品メーカーの調査では、それらの症状を経験した中学生は軽い状態を含めると何と60%という数値も出ているほどで、決してめずらしい病気ではないのです。お子様がグンと大きくなる成長期・思春期に起こりやすい病気の1つなのです。
かつては男子の方が多いとされてきましたが、最近の調査ではやや女の子に多く発症するとのデータがあります。
最初に症状があらわれるのが、新学期がスタートする春先が多いとされ、それだけに授業に影響をおよぼすことがあります。不登校のきっかけとなったりもしますし、また起立性調節障害の子どもの約30%は、不登校をくり返すとされています。

どのような症状が出てくるのか・・・?

一般的な症状は、朝起きた時に下記のような症状が起き、それぞれお子様によって違います。ご覧のように広範囲にわたります。

・朝起きれない、眠気がとれない、すっきり起きれない
・頭痛、片頭痛、頭重感
・めまい、立ちくらみが起きる
・吐き気、嘔吐
・腹痛、下痢
・頻尿
・食欲がない
・疲れやすい
・身体が重たくだるい
・顔色が悪い
・失神する
・長い時間、立っていられない
・生理不順
・夜遅くまで起き、なかなか寝ない
・イライラする、すぐ怒る
・集中力が続かない、無気力
・乗り物に酔いやすい

発熱はほとんど見られません。お子様によって、1〜2時間前後で改善したり、午前中続いて、午後にはマシになったり、あるいは夕方まで続くお子様も・・・多くのお子様は昼前後に症状が緩和し、体調が回復します。昼からは体調が戻り、昼食を摂ったり、会話をしたり、テレビを見たり、スマートフォンを操作したりして楽しむケースが多いです。ところが、また朝になると体調不良状態となり、学校を休みがちになるのです。日々この繰り返しとなります。

このような状況のため、「仮病を使っている」「怠けている」「さぼり病」などと非難を受けことがあります。しかし子供は学校に行きたくないのではありません。「行きたいけど行けない」という状態であることをまず理解していただきたいと思います。

自律神経の調整不足が原因・・・!

起立性調節障害は、背がグンと伸びる成長期のお子様、つまり思春期に起きやすい「自律神経失調症」の一種。自律神経とは、自分の意志とは無関係に体の機能を調整する器官です。つまり身体の調子を整えるため、心臓を動かす、呼吸をする、食べ物を消化する、血圧の上げ下げ、などといった働きをしています。
この自律神経の働きは、
(1)「交感神経」(昼間に体を活発に動かすための役割を担う神経)
(2)「副交感神経」(夜、明日のために体をゆっくり休ませる役割を担う神経)の2つがあります。
つまり成長期のお子様は体の発育が急なスピードで伸びたことで、この2つの自律神経の働きがバランスを崩しているのが大きな原因と考えられています。つまり成長期のお子様は夜、身長が伸びます。成長ホルモンが身長を伸ばすために、血液の栄養を身体の隅々まで送るのですが、背が伸びることで、自律神経の調整が追いつかず「交感神経」と「副交感神経」の連携がうまく働いていない状態なのです。ですからこれらの状態を医学的には「代償機構の遅れ」とい呼んでいます。

自分の意志では「コントロール」できないのが特徴

起立性調節障害の症状がなぜ起きるのかを簡単に説明すると、自律神経の調整が子供の成長に追いつけないから起こる症状。朝と夜を切り替える体の役割をコントロールできず、朝に働くべき機能が働かない状況になっているということです。
しかも自律神経は自分の意志とは無関係に働く機能であるため、自分ではコントロールできず、毎朝苦しい症状に悩まされてしまうのです。またお母さんやお父さん、学校の先生などの叱咤激励がストレスとなり、症状はさらに重くします。

自律神経を調整する催眠の力!

自律神経には様々な症状をもたらすスイッチがたくさんありますが、不思議なことに楽しいこと優先のスイッチがあります。ですから起立性調節障害で悩むお子様であっても「土・日曜は元気」な子が多く、夏・冬・春の長期休みは朝から元気です。だから誤解も多いのです。
そこで催眠療法は自律神経に「朝からすっきり起きれる」という新たなスイッチを作るのです。不思議なことにそれが有効性を発揮します。自律神経の特性を見据えた催眠療法ならではの特長と言えます。

起立性調節障害児への催眠の流れ

日本で初めてこども専門の催眠療法所、不登校専門の催眠療法所として設立し、現在17年以上続けた今、全国からも来所されています。

今後も親御様のご苦労や悩み苦しみを一番理解して、お子様の気持ちを第一に考えて、少しでもお力添えができればと思っております。
店舗名一般社団法人 大阪市こども心理センター
住所 〒540-0032
大阪市中央区天満橋京町1-1-440 大阪キャッスルホテル4階
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URLhttp://oya-ko.com/
営業時間平日 11:00~20:00 土・日・祝10:00~20:00
営業日定休日 : 火曜日(火曜祝日の場合、翌水曜休み)
最寄駅天満橋駅
アクセス天満橋駅 徒歩3分
紹介文社団法人大阪市こども心理センターは不登校、引きこもり、学習問題、悪癖などに対して、日本で唯一、催眠療法を用いて問題の改善を図る数少ない、こども専門のカウンセリング&セラピー施設です。設立15年、私共はこどものさまざまな問題解決に催眠療法はとても重要なファクターであることを多数実証しています。今では大阪だけでなく、全国からも来所。お子様の心身の元気回復に貢献しています。