実際、お子さんご自身が不登校の原因を「親のせい」とおっしゃるケースもゼロではありませんし、
虐待やネグレクトが原因で不登校や引きこもりになってしまうお子さんもいらっしゃるのは事実です。

また、お子さんが不登校になった後から親子関係が良くなくなってしまい、お子さんご自身が学校に行けないのは親のせいだととらえてしまうこともあります。
ですが、ほとんどの場合は単なるコミュニケーション不足であったり、
お互いしんどい思いをしているうちに心に余裕がなくなってしまっているだけである。というのがこれまで多くの親子と接してきた私の実感です。
つまり、お子さんが不登校になってしまった原因や不登校が長引いている多くの原因は、親のせいではないことがほとんどです。
小学6年生になると思春期に入り出します。
思春期は自我形成には欠かせませんが、自意識過剰から自分が嫌いになったり、顔もスタイルも嫌いになったり、
自分に自信がなくなったり、他人の目が気になったり、色々な自分への悩みが噴き出します。
また思春期ホルモンによって意味もなく腹が立ったり、イラついたり、生きることに悩んだり、学校行く意味を考えたりします。
また思春期ホルモンは自律神経に影響を与えてめまいや吐き気、頭痛など朝の不調をもたらす起立性調節障害へとつながっていきます。
これらも不登校へつながっていく要因なのです。

１００のご家庭があれば１００の子育てがあり、ひとくくりにして正解を導きだすことはできません。子育てマニュアルを読んでみてもアプローチ方法は様々です。
親御さんが自分を責めてしまうと、お子さんは自信をなくしてしまい、どうして学校に行きたくないのか・本当はどうしたいのかが言い出せなくなってしまいます。そして親御さんは益々不安な気持ちになり自分を責めてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
理解を深め、良い方向に向かっていくためにまずは親御さんご自身が自分を大切にし、どしっと広い心を持っていただくことが大切です。