肛門専門科_京都市

切れ痔(裂肛)に対して裂肛根治術を行った後の傷の治りの経過

裂肛の手術、裂肛が治りにくくなった原因を取り除くことが目的です。裂肛が治りにくくなる一番の原因は、排便時の痛みで段々肛門の筋肉(内肛門括約筋)の緊張が強くなってしまうことです。この括約筋の緊張をとって、もとの状態に戻すことが一番の目的です。もとにもどすので、肛門が緩くなったりはしません。渡邉医院(京都)では、側方皮下内肛門括約筋切開術という手術をしています。この手術は肛門の左側に約5mm程度の傷を作って、そこからメスを入れて、緊張の強くなった筋肉を一部切開して、もとの状態に戻します。ですから、緊張を取るだけの傷が出来るだけなので、術後1週間程度で治ります。ただ、裂肛を繰り返すと、裂肛が原因での皮膚のシワ(皮垂)や肛門ポリープが出来ることがあります。この皮垂を切除した場合は、この傷がだいたい2週間から3週間で治っていきます。
傷の治りを悪くする原因はここにある5つがありますが、極まれに裂肛の手術をした後に感染を起こして膿瘍をつくることがあります。当初はメスを入れた部分の傷を縫って縫合していたのですが、縫合しないようにしてからは、感染を起こして膿瘍をつくることはなくなりました。

裂肛の術後の痛みは楽です。特に手術をする前の痛みが強い人ほど、術後の痛みは楽です。

肛門の手術をすると、術後の痛みが強くなると思っている人がいます。ただ、裂肛の手術は、排便時の痛みや排便後の痛みをとって、楽委に便が出るようにするのが目的です。肛門の緊張をとって、また裂肛の治るを悪くする皮垂や肛門ポリープを取り除くので、手術した後の最初の便が、術前と比べて楽になります。特に手術をする前の痛みが強い人ほど、手術後の痛みは楽になります。
毎回の排便の痛み、これが続くと排便するのが怖くなったり、これが原因で便秘が悪化したりします。裂肛の手術は痛みをとることが目的です。怖さがあると思いますが、しっかり治して排便時の痛みをとりましょう。

裂肛の術後は、あまり出血しません。

裂肛の手術は、動脈を縛ったりする部分がありません。動脈を縛った糸が外れて出血するといったことはありません。
術後24時間までに起きる出血を早期出血と言いますが、大抵は3時間以内に早期出血は起きます。術後1時間後と3時間後に傷の具合を診察しますが、術後3時間後に出血がなければ、それ以降、また麻酔をして止めるような出血はありません。
3時間後までに出血があった場合も、皮垂を切除したところからの出血ですとバイポーラといって凝固して止血する器械がありますが、それで凝固止血します。またメスを入れたところからの出血の場合は、しばらく圧迫することで止血が可能です。

裂肛の手術を行った後の内服について

裂肛の手術を行った後に内服してもらっている薬は、抗生剤、消炎鎮痛剤です。抗生剤も炎症を起こして化膿しているわけではないので2日間だけです。
1)抗生剤
抗生剤は、手術の際に麻酔をしたり、傷を作りますので、そういったことをする際の感染予防のために内服してもらっています。ですから、術前と術後、そして次の日の2日間だけ内服してもらっています。
2)消炎鎮痛剤
手術当日は、術後1時間後、夕食後、寝る前、翌日の朝食後と、痛みがあっても無くても内服してもらっています。術後1日目は痛みがあってもなくても1日3回毎食後内服してもらっています。2日目以降は排便時や排便後など、伊丹があった時にしっかり内服してもらっています。
痛みは我慢するよりは、しっかり痛みを取る方が傷の治りそのものが良くなります。裂肛の手術の場合は、排便時の痛みは比較的楽ですが、痛い時は我慢せず消炎鎮痛剤を内服することが大切です。

裂肛の手術に関しては、肛門科専門の渡邉医院(京都)で御相談を。
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医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。