肛門専門科_京都市

いぼ痔が痛い!

「いぼ痔が痛い!」といって渡邉医院を受診される患者さんがいます。
だんだん痛くなってきたり、昨日までは何ともなかったのに、急に痛くなったりと痛みの出かたにはいろいろあります。
症状も痛みだけでのこともあれば、痛みだけでなく、出血を伴うこともあります。
「いぼ痔が急に痛くなった!」場合の多くは、血栓性外痔核か、もともと持っていた内痔核に血栓がつまって急に腫れて痛くなる、この二つの場合があります。
いずれの場合も、「昨日までは痛みがなかったのに、急に痛くなった。」という症状がでます。
それぞれの「いぼ痔」についてお話しします。

血栓性外痔核で痛くなった。

血栓性外痔核でいたくなった場合は、「昨日まで何ともなかったのに、急にいぼ痔ができて痛くなった。」といったり、「肛門に何か硬いできものが出来て痛い。」といった症状を訴えてこられる患者さんが多いです。
血栓性外痔核は、肛門の外側の静脈に血栓がつまって、腫れて急に痛くなる「いぼ痔」です。
もともと、この部分の静脈は細かな静脈が網の目のようになっているので、血液の流れは少し悪い部分です。また人間は、寝ている時以外はいつも肛門は心臓より下です。どうしてもうっ血して流れが悪くなるところです。ですから、誰もができやすい「いぼ痔」です。こういったもともとの条件があって、さらに、冷えてしまった、疲れていた、忙しかった、寝不足だったなどのストレスがかかるとさらに血液の流れが悪くなります。また、ストレスがかかると血栓(血豆)ができやすくなります。ストレスがかかると血小板がくっ付きやすくなって血栓ができやすくなります。こういった、いろんな原因がそろって、さらに便秘や下痢などで、腹圧がかかったり、重たいものを持った時など、お腹にグッと力が入った時に、血栓が詰まることがあります。もともと持っていたのが悪くなったわけではありません。例えれば、どこかにぶつけて内出血して腫れて痛いと似ています。
ですから、血栓性外痔核は急に血栓が詰まって腫れて痛い「いぼ痔」ですが、基本は自然に治っていきます。渡邉医院では、腫れをとって痛みをとる消炎鎮痛剤の坐薬と痛みをとる軟膏を使って手術をしないで、自然に治っていくのを待つことが多いです。
ただ、痛みが強かったり、血栓の大きさが親指より大きな場合は、手術をして治すこともあります。この場合、痛みをとるのが目的です。自然に治っていくのをわざわざ手術をして、とった後、痛いでは手術をする意味がありません。この場合は、手術をして血栓をとることで、痛みはスッと取れます。
でも逆に言うと、どんなに大きくても、痛みがあっても、手術をしなくても必ず治っていきます。
またときどき、血栓が破けて血がでることもあります。出血して一瞬びっくりしますが、破けることで、痛みは楽になり、早く治っていきます。
血栓性外痔核の治療の基本は手術をせずに坐薬と軟膏での治療ですが、痛みが強かったり、血栓が大きかった場合は相談して、治療を決めましょう。

内痔核が腫れて痛い。

内痔核は痛みの無い病気です。内痔核の主な症状は、排便時に痛みなく出血したり、排便時に内痔核が外に出てきて押し込んだり、何か肛門に挟まったような違和感があったりします。でも内痔核だけでは痛みはありません。
この内痔核に血栓が詰まった場合に、急に腫れて痛くなります。
もともと内痔核があって、排便時に肛門の外に出てきて押し込んでいる内痔核があって、ここに血栓が詰まって外に飛び出たままになって押し込むことが出来なくなることがあります。このような状態になったものを陥頓痔核と言います。
患者さんは、「今までは排便して、いぼ痔がでてきても押し込むことが出来たのに、急に痛くなって、出たままの状態になってしまった。」とか「今までは排便時に痛みなく出血していただけなのに、急に、いぼ痔が出たままになって痛い。」といった症状を訴えて渡邉医院を受診されます。
内痔核だけでは、排便時に出血したり、外に飛び出てきても痛みはありませんが、血栓が詰まって腫れて出たままの状態になると、急に痛みが出ます。内痔核に血栓が詰まって痛い。この状態はとてもつらい状態です。
内痔核に血栓が詰まって、そとに出たままの状態になった陥頓痔核の治療方法は二つあります。
一つは、血栓性外痔核と同じように、まずは消炎鎮痛剤の坐薬と痛みをとる軟膏を使って、一端、痛みと腫れをとりのぞいて、あらためて内痔核の治療方法を決め、痔核根治術もしくはジオンという痔核硬化剤での痔核硬化療法(ALTA療法)をする方法。
もう一つは、痛みが強いので、直ぐに痔核根治術をして治してしまう方法があります。
内痔核に対して痔核根治術をする場合は、渡邉医院では最低1泊2日の入院を勧めています。ですから、直ぐに手術をして治す場合は、その日が入院できるかどうかも条件になります。でも、内痔核に血栓が詰まった状態は痛みが強くなかなか仕事にもなりません。あまり痛みの強い場合は、直ぐに手術をすることもいいのではないかと思います。
陥頓痔核に対しての痔核根治術の目的は、まずは痛みをとること、そして内痔核を根本的に治すことです。
その時の痛みの状態、手術が直ぐにできるかどうかなどを相談しながら治療法を決めていきましょう。

いぼ痔が痛い時は我慢せず受診を。

「いぼ痔が痛い。」場合は、血栓性外痔核であったり、内痔核に血栓がつまった陥頓痔核のことが多いです。
血栓がつまると急にいたくなります。
血栓性外痔核の場合はいきなり手術ではなく、消炎鎮痛剤の坐薬と痛みをとる軟膏で治していく。陥頓痔核の場合も同様に消炎鎮痛剤や痛みをとる軟膏で一端、痛みという症状をとってからあらためて治療方法を決めていく。
また、血栓性外痔核でも痛みが強く大きな血栓の場合は、痛みをとって早く治すという目的で、手術をする。また陥頓痔核も痛みが強く、手術を受けられる条件があれば、痔核根治術をする、この時も痛みをとって内痔核を根本的に治すことを目的とします。
「いぼ痔が痛い!」という症状が出た場合は、我慢せずに直ぐに肛門科を受診してください。また治療方法についても、今の状態に最も良い治療方法を一緒に考えていきましょう。「いぼ痔が痛い!」ときは肛門科専門の渡邉医院(京都)でご相談下さい。
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医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。