肛門専門科_京都市

肛門の病気で痛みの出る病気には大きく三つあります。

肛門の病気で痛みの出る病気には大きく三つあります。
1)常は痛みがなく、排便時に痛みがあったり、排便後も痛みが持続する場合は裂肛(切れ痔)の場合が多いです。
2)排便に係らず常に痛みが出る場合は、肛門周囲膿瘍や血栓性外痔核があります。
 痛みが段々強くなって、肛門が腫れてくる場合は、肛門周囲膿瘍のことが多く、場合によっては膿が広がるため、熱が出ることもあります。
 常に痛みがあるが、段々痛みが軽減していく場合は、血栓性外痔核であることが多いです。
これらの、病気以外に、肛門癌や進行した直腸癌な場合も痛みが出ることがあります。

排便時に痛みがあり、排便後も痛みが続く場合は裂肛が考えられます。

常は痛みがなく、排便時に痛みがあったり、排便後も痛みが続く場合は、裂肛(切れ痔)が考えられます。
裂肛の場合は、傷がつくので、出血を伴うこともあります。
便秘や下痢、柔らかいけども頑張らないと便が出ない時などに、肛門に傷がつく病気です。
当初は、排便の具合で肛門に傷がつく急性裂肛で、この場合は、排便時の状態を良くすることで大抵の場合、裂肛は治っていきます。
でも、排便の状態が悪く、切れたり治ったりを繰り返すと慢性の裂肛になっていきます。切れたり治ったりすることで炎症をおこし、皮垂や肛門ポリープを伴うようになります。また痛みが原因で内肛門括約筋の緊張が強くなって、肛門の締まりが強くなってしまうことがあります。こういった慢性の裂肛になった場合は手術、裂肛根治術が必要になることがあります。ただ、裂肛の手術は痛みを取ることが目的の手術です。手術をすることで痛みは楽になります。

排便に関係なく痛みがある場合は、血栓性外痔核や肛門周囲膿瘍が考えられます。

排便に係らず、常に痛みがある場合は、血栓性外痔核や肛門周囲膿瘍が考えられます。
それぞれの病気は常に痛みがありますが、その痛みの状態が違ってきます。
血栓性外痔核は突然、肛門の外側に血栓がつまってできるので、いきなり痛みが出てきます。また血栓がつまるので、肛門に何か豆のような、いぼが出来ます。ただ、血栓が詰まって腫れていたいので、時間が経つと徐々に腫れは引いてくるので、痛みは楽になってきます。
これに対して肛門周囲膿瘍は、肛門腺に炎症をおこし、化膿して、それがどんどん広がっていくので、時間とつもに、どんどん痛みが強くなってきます。また、血栓性外痔核と違って、豆のような、いぼができるのではなく、腫れがでてきます。場合によっては膿が広がるので発熱を伴うこともあります。

血栓性外痔核の場合は、基本は保存的に治療して、手術をしなくても治っていきます。

血栓性外痔核の場合は、痛みがありますが、基本は手術をしなくても保存的に治療することで、自然に治っていきます。
血栓(血豆)が詰まって腫れて痛いので、腫れを取ると痛みが軽減してきます。また血栓なので、時間がかかっても、血栓は溶けて、体に吸収して治っていきます。例えば、どこかぶつけて、内出血して腫れて痛い場合と似ています。この場合も、痛み止めの湿布を張ったり、痛み止めの薬を内服することで良くなっていきます。これと同様に、痛み止めの座薬をいれたり、痛みをとる軟膏を使うことで、腫れが引いて痛みがとれ、血栓は自然に溶けて体に吸収して治っていきます。
ただ、詰まった血栓が大きかったり、痛みがとても強い場合は、血栓を取り除くこともあります。この場合は、手術をしなくても自然に治るものをあえて手術して治す。痛みをとるのが目的です。手術後は痛みがすっととれて楽になります。
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肛門周囲膿瘍の場合は、直ぐに切開して膿を出す必要があります。

肛門周囲膿瘍は、肛門腺が炎症を起こして膿が広がっていく病気です。
痛みは急速に強くなっていきます。また放置すると膿がどんどん体に広がっていき、38度以上の熱が出ることもあります。
肛門周囲膿瘍は血栓性外痔核と違って、豆のような、いぼができるのではなく、肛門が腫れて、触るとぶよぶよしていたり、炎症をおこすので、痛みのある部分が硬く触ることもあります。
肛門周囲膿瘍は自然には治っていきません。必ず切開排膿が必要になります。ただ、膿が次第に広がり腫れることが痛みの原因になります。切開して膿を出すことで、痛みは楽になります。
肛門周囲膿瘍は、切開排膿することでたまっている膿が出て、腫れが引くので痛みはスッと楽になります。
肛門周囲膿瘍になって、切開排膿したら必ず痔瘻になって、痔瘻根治術が必要になると思っている方がいますが、切開排膿をしたあと、その後何の症状もない筆が70%あります。ですから肛門周囲膿瘍になったからと言って、必ず痔瘻根治術が必要になりません。

肛門の痛みでお悩みの方は肛門科専門の渡邉医院(京都)で御相談下さい。

医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。