肛門専門科_京都市

ジオンによる痔核硬化療法をALTA療法と言います。

ジオンという痔核硬化剤で、四段階注射法という方法で痔核硬化療法、注射での治療方法をALTA療法といいます。
ALTAは、ジオンの有効成分である「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸」の英名ALuminum potassium sulfate hydrate・Tannic Acidの頭文字をとってALTAと略しています。このALTAを使っての痔核硬化療法をALTA療法といいます。
このALTA療法は、1カ所の内痔核に対して、四段階に分けて4か所注射していくので、四段階注射法といいます。ですから3箇所内痔核がある場合は全部で12ヶ所注射して治していきます。注射する部位は粘膜や粘膜下層に注射します。この部分は痛みの感じない部分なので、注射しても痛みはありません。内痔核で悩んでいるかたはちょっと思い返してみて下さい。排便時に出血しても痛みはないと思います。排便時に内痔核に傷がついて出血しても痛みがない。そこに注射をするので、痔核硬化療法は痛みがありません。反対に、もし痔核硬化療法をしている際に、痛みが出た場合は、注射の針先が少し深く粘膜下層を超えて筋肉の層まで針が刺さって注射をした場合か、肛門の皮膚の部分、肛門上皮に注射した場合です。この痛みの感じる部分に注射してはいけないので、ALTA療法を受けている時に、痛みを感じたらすぐに「痛い」ということが大切です。ですから、ALTA療法を行う際に麻酔をするのですが、局所麻酔で行うことが望ましいです。

ジオンによるALTA療法の一番の特徴は傷ができないことです。

ジオンによるALTA療法の一番の特徴は、傷ができないことです。
このことがジオンの最大の売りだと思います。
この一番の利点を最大限に生かして治療することが大切だと思います。
最近、手術とALTA療法の併用療法が行われています。併用療法を行う場合は、内外痔核といって、肛門の出口から2~3㎝奥の粘膜の部分に内痔核ができますが、この部分が腫れるだけでなく、この2~3㎝の皮膚の部分を肛門上皮と言いますが、この肛門上皮の部分が腫れてくるのを外痔核といいます。この内痔核と外痔核が共に腫れているのを内外痔核といいます。ALTA療法は内痔核には有効ですが、外痔核には効き目が悪いです。どうしても外痔核部分の腫れが強い場合は、この部分がしっかり治らない場合があります。ALTA療法と手術の併用はこの外痔核部分を手術で切除して内痔核部分をALTA療法をするという方法です。
ただ、外痔核部分の腫れがあっても、内痔核部分の腫れがおおきいものなど、内外痔核に対してもALTA療法だけで十分になおることが多いと思います。やっはり、内痔核の性状をしっかり観察して、ALTA療法が有効かどうかを判断する必要があります。
また手術との併用ですが、外痔核部分を切除するとやはり、排便にの痛みや出血があります。内痔核に対して痔核根治術という手術で治す場合に、内痔核は痛みの感じない部分にできるのですから、排便時の痛みがでる原因は、この肛門上皮の部分に傷ができることによります。
そうすると、ALTA療法の一番の売りである、傷が出来ずに痛みがないといった特徴を生かすことができません。また外痔核部分を切除するのと、内痔核まで手術するのでは手術手技的にもあまり差はありません。
やはりジオンによるALTA療法で治せる内痔核はALTA療法で、外痔核部分の腫れが強く、この部分の切除がどうしても必要と判断した場合は、しっかりと痔核根治術で切除することが大切ではないかと思います。痔核根治術も1カ所の内痔核にかかる手術時間は5分程度です。手術をするとすごく時間がかかるというわけではありません。

ジオンによるALTA療法は、オールマイティではありません。

ジオンによる痔核硬化療法は、全ての内痔核に対応できる、オールマイティの治療方法ではありません。
ジオンで治る内痔核は条件があります。内痔核の性状をしっかり観察して、ALTA療法が有効であるかどうかをしっかり見極めることが必要です。
ジオンによるALTA療法は傷が出来ず、痛みがなくとても楽な治療方法です。でも適応を間違えると、治らないばかりか、副作用などがでてしまうこともあります。やはり、痔核根治術による手術が必要な内痔核もあります。今悩んでいる内痔核をしっかり治すということを考えると、自分の内痔核がどんな内痔核なのかをしっかり診断してもらって、最良の治療方法を決める必要があります。
内痔核でお悩みの方は、肛門科を専門に診療をしている京都の渡邉医院で相談していただき、自分にあった最良の治療方法を一緒に考え、内痔核をスッキリ治しましょう。
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医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。