ナポレオンは血栓性の痔核で悩んだと言われています。
いぼ痔とか痔と言われるものには、外痔核と内痔核があります。外痔核は肛門の外側の静脈に血栓が詰まったり、静脈そのものがうっ血して肛門の外側が腫れてくる痔核です。内痔核は肛門の出口から約2~3㎝奥の直腸に入ったところの静脈がうっ血して静脈瘤となったものを言います。外痔核も内痔核も血栓などが詰まらない限り、痛みはでてきません。外痔核の場は肛門の外側が腫れてきて、違和感になったり、内痔核では、排便時の出血や違和感。また内痔核の程度が悪くなると排便時に内痔核が外に出てくるようになります。いずれも、血栓が詰まらない限りは痛くなりません。
でも、冷えたり、忙しかったり、また寝不足だったり、ストレスがかかるとさらに血液の流れが悪くなり、またストレスがかかると血栓ができやすくなります。そういった様々な条件がそろって血栓が詰まると痛みが出てきます。
血栓性外痔核の場合は、大抵の場合は、肛門の外側に血栓が突然つまり腫れて痛くなります。でもぶつけて内出血して腫れて痛いと同じように、気仙性外痔核の場合は、腫れが時間と共にとれ、痛みは楽になってきます。そして血栓は徐々に溶けて、吸収されていきます。腫れと痛みをとる消炎鎮痛剤の座薬や痛みをとる軟膏をつけることで、腫れがとれ痛みは楽になります。また入浴がよく効き、ゆっくり入浴して温めてあげることで楽になります。また詰まった血栓も徐々に溶けて吸収されます。血栓の大きさが親指より大きかったり、痛みが強い場合は、局所麻酔をして血栓をとることで、スッと楽になります。でもどんなに大きくても痛くても、手術しなくても必ず良くなってきます。
内痔核に血栓が詰まった場合を陥頓痔核と言います。今まで、排便時に内痔核が外に出てきても押し込むことが出来ていた内痔核が、血栓が詰まることで、外に出たままになって、押し込むことが出来なくなってしまいます。この状態になると、とても痛くなります。
この場合は、陥頓痔核になった場合、緊急に直ぐに痔核根治術をおこなうことがあります。。また消炎鎮痛剤や痛みをとる軟膏を使いながら、症状をとり、日にちを改めて、待機して手術することもあります。ただ内痔核に血栓が詰まった陥頓痔核になった場合は、緊急でも待機でもいずれしっかり手術などで根治的な治療が必要です。