京都の中古欧州車販売店『ゼロカートラブル』が勝手に語るクルマのウンチクシリーズ

ご覧いただきありがとうございます。
このページでは大阪のちょっと変わった中古車販売店であるゼロカートラブルが好き勝手にクルマのウンチク語らせて頂きます。
欧州車とアウディA6について興味があって「まあ、読んでやらんこともない・・・」と言う心優しい奇特なお方がいらっしゃったら是非ご覧頂けましたら幸いです。
それでは、早速ですが始めさせて頂きます。

個人的に好きなんです。2代目のアウディーA6

「実は個人的にこのクルマが好きだ」
そのクルマが何かというとコイツの事で2代目のアウディーA6。
新しいアウディーが好きな人からするとギラギラ感の全くないこの控えめなフロントグリルは「ダサイ」と一蹴されてしまいかねないけれど、僕はこのデザインに妙に落ち着きを覚える。

スリークなデザイン故に感じにくいかもしれないけれどこのクルマのデビューは1997年。
驚くことに今から20年も昔のデザインを身に纏ったクルマだ。
1997年といえば世間のクルマはこんなに現代的じゃなくて、当然の事ながら装飾過多でもっと前時代的なデザイン価値観で構築されることが殆どだった。
参考までに1997年デビューの当時の同クラス(Eセグメント)の日本車とデザインを比べてみたい。

正直、舶来信仰とかそんなの抜きで同じ時代にデビューしたクルマながら一世代くらいは違って見ると言っても過言ではないと思う。
サイドシルの処理、フェンダーアーチの処理、メッキパーツの使い方などそのディテールの数々は完全にその10年後を予見していたと言っても過言ではない。
また、このクルマの場合はデザインだけではなくアウディーお得意の「空力」と言う面でも素晴らしいもので「cd値0.28」と言う当時としてはかなり優秀な数値を叩き出していた。
ちなみにアウディーはこのクルマの2世代前に当たる「100」というクルマでこれまた1982年当時としては驚異的な「cd値0.30」と言う数値を叩き出し世間を驚かせたことがある。
なので、このA6の先進的なデザインというのはクリエイティブでカッコつけてやろうという発想だけではなく、むしろエンジニアリング的な見地の上に成り立っているものだと言える。
その結果、1997年当時としては異例なくらいの先進的なデザインが生まれとというわけだ。
そして、このクルマの場合はもう一つ面白いハイライトがあった。
それは、内外装のその恐ろしいまでの「高品質」と言われた作り込みだ。

アウディの先進性を確立したA6

当時、VAG(フォルクスワーゲンアウディーグループ)の会長だったフェルディナント・ピエヒはアウディー、フォルクスワーゲン共にブランドの高級化路線を推し進めていた。
アウディーと言えば今でこそメルセデスやBMWに並ぶ高級車ブランドとしての地位を誰もが認める形で確立しているものの、1997年当時は今と比べると正直なところ「高級なフォルクスワーゲンでベンツやBMWよりは下」で実質はボルボやサーブくらいのブランドイメージの認識しか持たれていなかったと思う。
確かに、1994年に先進的なアルミボディーやクワトロシステムを搭載したA8がデビューするまではメルセデスやBMWの様なLセグメントサルーンの持ち駒はラインナップしていなかった。
それまでは100を豪華にした「アウディーV8」なんてモデルでお茶を濁す程度で、肝心のA8だってその先進性とは裏腹に「少しばかり大きな100(もしくは初代A6)」と言った風情の控えめで大人しいデザインだった。
故に当時はまだライバルと並んだ時にアウディーを「同じクラスのクルマ」と認識してもらうにはやや材料が少なかったように思う。
で、僕が思うにそんな中でアウディーが温めつつも推し進めていた路線である「モダンなデザイン」や「他を圧倒する高品質や先進技術」イメージをしっかりと確立した最初の一台がこのA6なんじゃないかと思う。

このモデルからライバルに対抗しうるパワフルなV8エンジンを搭載したし、何より控えめでありながらも明らかに時代の先を行くデザインだった。
その上でアウディーがお家芸としてきた熟成されたクアトロ(4WD)システムを搭載していたし、何よりそれまでの常識をくつがえすような高品質な内外装を纏っていた。
ボディーパネルのチリ合わせや内装の樹脂の質感やスイッチ類の操作感、また分厚いカーペットなど相当なコストが掛けられたもので当時他のメーカーが思わず「そんなことされたら困る!」と悲鳴を上げるレベルだった。
また、このクルマをベースに「オールロードクアトロ」というソフトローダーを発表したりとデザインやコンセプト面でライバルをリードする傾向が強まり着実にそのブランドイメージを高めていった。
あと、2003年にデビューした2代目のA8が映画「トランスポーター」で活躍したあたりも少なからずブランドイメージの貢献につながっていると思う。
少なくとも僕自身はこの映画でA8の事が随分好きになった。

ちなみに、僕自身はかつてこのA6アバントの3.0クアトロを所有していた。
正直、スポーツ性ではBMWに及ばない部分もあったしコンフォート性ではメルセデスに負ける部分もあった。
だけれども、どういうわけか何だか妙に座りが良くて心地よくてついつい気に入ってしまうクルマだった。
V6エンジンはレスポンスがとても良く、パワフルで高速でのロングツーリングなんかはとても快適かつスムーズにこなしてくれた。
今思えばクアトロ故に天候の変化などには強いと言う心理的安心感もあったのかもしれない。
DSG搭載前のミッションも大きな故障の心配が少なく頼もしいものだった。

世間的にはシングルフレームになってからのアウディーが好まれる傾向が強いけれど、僕はこの頃の本気でコストかけて本気で作り込んでいた頃のアウディーってもう少し評価されても良いんじゃないかって思う。
大体の場合はブランドイメージが確立出来たらそこからコストの引き算が始まってしまうから。。。
店舗名0CARTROUBLE(ゼロカートラブル)
住所 〒551-0031
大阪府大阪市大正区泉尾1-36-10
TEL06-6533-5045 *営業時間外は携帯へどうぞ 090-5040-2794
URLhttp://www.zero-cartrouble.com/
営業時間11:00~20:00
営業日無休
最寄駅大正駅
アクセス大正駅 徒歩10分
紹介文「せっかくクルマに乗るんだったら楽しい方がいい」 クルマなんてただの移動の道具かもしれません。けど、もしその道具が最高の相棒ならどこに行くのも最高に楽しくなります。 お気に入りの洋服や家具を選ぶようにお気に入りのクルマを選んでみると、ただの移動の道具のはずだったクルマが人生にちょっとばかりの彩りを添えてくれる素敵な相棒になってくれるかもしれません。当店では「チープアップ」をキーワードに楽しいクルマをご提案させていただくことが大好きです。 ゼロカートラブルではそんなあなたの最高の相棒探しをお手伝いさせて頂きます。外車は壊れるからって無責任なものを勧めたりはしません。大事なのは車種などの選び方なんです。勿論、在庫車以外からも探せます。 あなたにとってぴったりな相棒をご紹介させて頂きます。車に詳しい友達感覚でお気軽に電話して下さい。