鍼灸治療において皆さんの抱かれるものは、
「不安」「怖い」といったマイナスな感情です。
鍼は注射針を想像される方が多いですが、
実際の鍼は注射針の1/10、
裁縫針の1/3の太さで髪の毛よりも細いものを使用しています。
また技術の進歩により先端が丸みを帯び痛みを緩和させる鍼が主流になてきているため痛みもおおよそ解消されてきています。
皮膚の表面には痛みを感じる痛点が数多くあり、
どんなに細い鍼を使用してもこの痛点を避けることはできません。
しかし痛点はある一定以上の刺激でなければ反応しないためそれ以下の刺激では痛みを感じないことを利用します。
刺し方や鍼の形状にも工夫を凝らしています。
お灸というと、我慢するのがつらいぐらい熱い。
お灸のあとがヤケドとして残るなどのイメージがありますが、現在では特に希望がある場合以外はこのようなお灸をすることはありません。
近年では、
痕が残らない、熱くないお灸が主流となっています。
皮膚の上に紙をしいたり、皮膚と灸の間に生姜やニンニクなどを挟むなど熱さを緩和する方法がたくさんあります。
もぐさの燃焼温度は低いですが、
鍼の痛みと同様に熱さに対する感覚も個人差があります。
・熱ければ我慢しない
・体調がすぐれない
このような場合は施術者に申し出るようにしましょう。
※ヤケドを防ぐたいせつなことです
鍼治療はすぐに効果を感じて気分がいいときもあれば、
反対に翌日になってだるさが出てくることもあります。
なぜ効果を感じる人がいる一方で、翌日になってだるさを感じるような人もいるのでしょうか。
鍼治療をして一時的にだるくなるなどの症状のことを東洋医学では『瞑眩反応(めんげんはんのう)』と言います。
瞑眩反応とは、
体が正常に働くために体内に溜まった悪いものが出ていくため、一時的にだるさや痛み、発熱などの症状が出るということです。
鍼治療は自己治癒力を高めるもので、
薬で症状を抑えるということとは違ったアプローチをしています。
ですから症状は一時的なもので体が正常な状態に戻ろうとするために起こる好転反応ですので、時間が経てば良い結果が待っています。
長く続くようであれば違うものの影響が考えられますので専門医にご相談ください。