肛門専門科_京都市

スキンタグ(皮垂)って病気?

スキンタグ(皮垂)って病気?
なかなか難しい質問です。スキンタグは肛門にできた皮膚のシワのことを言います。そのスキンタグの原因にはいろいろあります。
スキンタグの原因の一つには内痔核(いぼ痔)があります。内痔核が腫れたり治まったりすると、内痔核ができやすい場所、肛門の左、右後ろ、右前の三カ所ですが、この部分の肛門の外側にスキンタグができることがあります。
また、裂肛(切れ痔)でもスキンタグが出来ることがあります。切れたり治ったりを繰り返すことで、裂肛ができやすい肛門の前後にスキンタグが出来ることがあります。
もう一つの原因は、血栓性外痔核といって、肛門の外側に血栓(血豆)がつまる病気があります。血栓が詰まって、腫れて痛いのですが、徐々に腫れが引いて痛みがなくなり、血栓(血豆)は徐々に溶けて小さくなり、自然に吸収されて治っていきます。この際に腫れが引いて、血豆が吸収された後にスキンタグができることがあります。
こういった、肛門の病気によって肛門の外側に皮膚のしわができることがあり、この皮膚のしわをスキンタグ(皮垂)といっています。ですから「病気」というわけではありません。

スキンタグは気になる。

でも、スキンタグ(皮垂)がとても気になると受診される患者さんも多いです。
スキンタグがあって気になる点の多いものは、
1)スキンタグがあると排便後拭きにくい。
2)スキンタグがあると、何となく挟まったような違和感がる。
3)スキンタグがあると一生懸命拭きすぎて、痒くなる。
4)スキンタグがある事事態がとても嫌だ。
5)スキンタグをいぼ痔と思って受診される。
などです。
こういった自分にとって嫌な症状がでる。これを我慢することはあまりいいことではないと思います。
スキンタグは皮膚のしわですので、スキンタグ自身が痛くなったり、出血したりすることはありません。こういった面からみると「病気」ではないのかなと思います。でもスキンタグがいつも気になる。排便後拭きにくい。一生懸命拭きすぎて肛門が痒くなるなどの嫌な症状がでるのであれば、スキンタグは「病気」です。そういった場合はスッキリ治してしまうのがいいと思います。

スキンタグは日帰り手術。

スキンタグは日帰り手術。
スキンタグはできてしまった皮膚のシワです。軟膏をつけたり座薬を入れたりでは治すことはできません。スキンタグは切除しなければなりません。
でも皮膚のシワを切除するだけなので、渡邉医院では日帰り手術で行います。
スキンタグの出来た元の病気によって、多少スキンタグの切除のしかたは変わってきます。裂肛(切れ痔)が原因でのスキンタグの場合は、スキンタグを切除するだけで終わります。内痔核(いぼ痔)が原因でのスキンタグは、スキンタグの一部が肛門の中にかかります。少し肛門の中までスキンタグを剥離して切除するので、少し傷を縫って傷の形を整えることが多いです。この意図は抜糸することなく自然にとれてしまいます。いずれの場合も、便が通るところに傷ができるので、便が通っても具合よく治るように傷をつくります。でも、局所麻酔をしてスキンタグを切除して、大体5分程度で終わります。
手術の姿勢は、左を下にして横になる左側臥位という姿勢で行います。
手術をしてすぐに帰宅して、帰宅後に出血しているとこまりますので、手術後は1時間程度、病室で休んでもらい、麻酔が完全に切れて、出血がないことを確認してから帰宅してもらっています。
術後はそれほど痛みはありません。痛みがあってもなくても手術当日は痛み止めを内服してもらっています。

手術後は3回程度の受診

スキンタグを切除した後は、大体3回程度の通院をしてもらいます。
1)手術をした次の日
 手術をした次の日は必ず受診してもらっています。術後の傷の具合はどうかを診ます。手術をして傷が腫れると、その腫れが引くときにまたスキンタグが出来てしまうことがあります。腫れがないかどうかを見せてもらいます。手術した次の日から入浴してもらいます。入浴することで傷の具合は良くなります。また腫れた時も、入浴することで腫れが引いていきます。
2)手術をして7~10日後
次は手術をして7~10日後の傷の具合を見せてもらっています。この1週間で傷が治っていく準備がととのいます。
3)手術をして3週間後
最後は手術をして3週間後の具合を診せてもらっています。この時点では傷は治っています。
大体手術してから2週間から3週間の間で治っていきます。
傷が治る日数の方程式があります。
傷の幅をX㎜とした場合、
(X㎜×1.19)+3.6日=治る日にち
となります。スキンタグを切除する場合、便がでても具合よく治るように傷の大きさ形を作ります。そうすると傷の幅は、大体10㎜~15㎜になります。
この式に10㎜を入れると
(10×1.19)+3.6日≒15日
15㎜を入れると
(15×1.19)+3.6日≒21日
となり、2週間から3週間の間で治っていきます。
術後はスキンタグを切除しただけなので、通常通りの生活や仕事はできます。
大体手術をした後、3回程度の受診をしてもらっていますが、、この間、なにか気になる点や心配な点があったら、その都度受診してもらっています。

気になるスキンタグは治しましょう。

スキンタグはある意味「病気」ではないかもしれません。でもいつも気になる。またスキンタグがあることで不快なことがあるのであれば、それをずっと気にしていることはあまりいい事ではないと思います。手術をしてスキンタグを切除しても、肛門の出来た皮膚のシワをとるだけですので、肛門の締まりが悪くなるなど、肛門の機能が損なわれることはありません。嫌な気持ちでいる方がよくないと思います。
気になるスキンタグはスッキリ治してしまいましょう。
スキンタグでお悩みの方は、肛門科専門の京都の渡邉医院でご相談下さい。
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医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。