肛門専門科_京都市

切れ痔に対して日帰り手術で裂肛根治術を行うこともあります。

切れ痔(裂肛)は排便時に肛門に傷がついて痛みのある病気です。
便秘などの排便障害があれば具合よく便が出るようにして、外用薬で治療することで治ることが多いです。
ただ、切れたり治ったりを繰り返すことで、肛門の括約筋の緊張が極端に強くなったり、また裂肛が原因で肛門ポリープや皮垂(しわ)などができて、慢性裂肛になり、裂肛根治術が必要になることがあります。
裂肛根治術は、渡邉医院では1泊2日の入院での治療を基本としています。でも、患者さんの状況によって日帰り手術を行うことがあります。

裂肛根治術の日帰り手術の流れ。

渡邉医院では、左の写真にあるように電動ベットでの手術になります。裂肛に対しての裂肛根治術の流れですが、 
1)麻酔
 渡邉医院では、痔瘻に対しての痔瘻根治術は局所麻酔で行います。
 局所麻酔は、手術の際の痛みをとると同時に、肛門の緊張をとる目的もあります。局所麻酔後に肛門鏡などで、肛門の緊張をとるだけでもある程度、裂肛の治りにくくなる原因の内肛門括約筋の緊張をとることができます。
2)手術の姿勢
 手術は左側臥位(左を下にして横になる体勢)で行います。
3)手術
 手術は、肛門から少し離れた左側に約5mm~1㎝程度の皮膚切開を入れます。この切開した部分からメスを入れて、緊張の強くなった内肛門括約筋を一部切開して、強くなってしまった肛門の緊張をとって、十分に肛門が広がるようにします。
 また、裂肛が原因でできた皮垂(シワ)は切除して、排便時に皮垂に便が引っかからないようにします。また肛門ポリープがある場合は、これを切除します。
 メスを入れた部分からの出血がないように2~3分圧迫して止血を確認して、手術を終えます。手術の時間は大体5分程度です。
4)術後は3時間、病室で安静。
 手術をした後は、病室で3時間ほど安静にしてもらいます。
 術後3時間後に出血がないか、麻酔が完全に切れた状態を確認して帰宅していただきます。

裂肛根治術後の痛みは比較的楽です。

 渡邉医院では裂肛根治術は局所麻酔で行います。したがって麻酔は1時間たつときれます。
 肛門の手術は痛いと思っている方が多いです。でも裂肛の手術は、排便時の痛み、排便後に持続する痛みを取り除くことが目的で裂肛根治術をすることで、痛みは楽になります。
 特に、裂肛の状態が悪く、排便時の痛みが強い患者さんほど、手術を行った後の排便時の痛みが楽になります。
 やはり肛門の緊張がとれ、皮垂がなくなり、肛門ポリープがなくなることで、排便時の痛みはずいぶん楽になります。
 術後の痛み止めですが、
1)手術して1時間後に一度痛みがあってもなくても痛み止めを内服してもらっています。
2)また手術後、3時間後に傷の具合を診ますが、この際に痛み止めの座薬を挿入します。
3)その後は、夕食後、寝る前、次の日の朝食後の3回は今井があっても無くても痛み止めを内服してもらいます。
 手術の当日はこの様な痛み止めの座薬、内服で十分痛みを抑えることができます。
4)手術後は3日間は痛みがあっても無くても、痛み止めの内服をしてもらいます。それ以降は痛い時に頓服で痛み止めを内服してもらっています。

術後の出血について

 手術をした後に一番問題になるのは、手術後の傷口からの出血です。裂肛根治術を行った場合、もう一度麻酔をして出血を止めなければならない出血は早期出血だけです。
 早期出血は手術して24時間以内に起きる出血のことを言いますが、大抵の場合は、手術して3時間以内に出血は起きます。
したがって、手術をした後、3時間たってから出血がないかどうかを確認します。裂肛根治術を行った場合、この3時間までの出血がなければその後は、また麻酔をして止めなければならない出血はまずありません。
でも帰宅後に出血があった場合は、24時間、時間関係なく直ぐに渡邉医院に連絡して診察に来ていただいています。

裂肛根治術の日帰り手術はしっかり相談して決めましょう。

裂肛に対して痔瘻根治術を日帰り手術で行う場合は、術後の出血が問題になります。痛みに関しては、裂肛の手術では術後の痛みや、排便時の痛みはとても楽になります。ですから、この術後の出血に関して理解していただいたうえで決めています。
基本は1泊2日の入院での治療をお勧めしています。入院での手術では、術後何かあった場合はすぐに対応することが出来る事と、患者さんにとって安心感があります。日帰り手術ですと、帰宅された後、不安なことがあった場合、直ぐに周りに相談できる医師など医療関係者がいません。
自宅に帰られても心配されることが無いように手術を行い、術後3時間たってもう一度診察をして出血の無いことを確認して、安心して帰っていただくようにしています。ただ、帰宅後、出血など、なにか心配なことがあれば、いつでも連絡がつくように体制をとっています。
裂肛でお悩みのかた、また、裂肛根治術を日帰り手術で行おうと考えておられるかたは、肛門科専門の京都の渡邉医院でご相談下さい。
イメージ

医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。