肛門専門科_京都市

痔瘻に対して痔瘻根治術を日帰り手術で行うこともあります。

肛門周囲膿瘍といって肛門腺に感染を起こして肛門が化膿して膿がたまって腫れて、とても痛い病気があります。肛門周囲膿瘍はすぐに切開して膿を出す必要があります。膿を出すことで痛みは取れていきます。渡邉医院では肛門周囲膿瘍に対して切開排膿を行った後、約70%の患者さんはその後、なんの症状もなく経過します。でも30%の患者さんは再度、肛門周囲膿瘍になったり痔瘻になることがあります。
痔瘻は、肛門周囲膿瘍の原因となった肛門腺と切開排膿を行った部分との間に瘻管といって管ができて、原因となった部分に炎症を起こしても、この瘻管を通って膿が外に出るようになります。でも膿が出たり治まったりするのが嫌な症状となります。こういった症状が出た場合、痔瘻と言います。
痔瘻になると、これをスッキリ治すには、原因と瘻管を取り除くために痔瘻根治術をする必要があります。
渡邉医院では、痔瘻に対しては1泊2日以上の入院での手術を基本としていますが、日帰り手術で行うこともまります。

日帰り手術での痔瘻根治術の流れ。

渡邉医院では、左の写真にあるように電動ベットでの手術になります。痔瘻に対しての痔瘻根治術の流れですが、 
1)麻酔
 渡邉医院では、痔瘻に対しての痔瘻根治術は局所麻酔で行います。
 局所麻酔は、手術の際の痛みをとると同時に、肛門の緊張をとって十分に肛門を広げられるようにして、痔瘻の原因をしっかり確認できるようにするために行います。
2)手術の姿勢
 手術は左側臥位(左を下にして横になる体勢)で行います。
3)手術
 手術は、まずは痔瘻の原因である原発口をしっかり確認します。切開して排膿した部分を二次口といいますが、二次口からゾンデといって針金のようなものを二次口から挿入すると、容易に原発口を確認することが出来ます。また指での触診でも原発口を確認することが出来ます。
 この原因となった原発口を取り残すことが無いように二次口から痔瘻を切除していきます。
 痔瘻はその患者さん患者さんによって様々な形態をとります。そのために、原発口の確認と瘻管がどのようになっているのかをしっかり確認して手術をしていく必要がありまあす。
 痔瘻の多くは肛門の後ろ側にできます。痔瘻で最も多い低位筋間痔瘻の場合は手術時間は約15~20分程度です。ただ複雑な痔瘻の場合はさらに時間がかかることがあります。
4)術後は3時間、病室で安静。
 手術をした後は、病室で3時間ほど安静にしてもらいます。
 局所麻酔は1時間程度できれます。術後3時間後に出血がないか、麻酔が完全に切れた状態を確認して帰宅していただきます。

痔瘻根治術後の痛みは比較的楽です。

渡邉医院では痔核根治術は局所麻酔で行います。したがって麻酔は1時間たつときれます。
痔瘻根治術をするというと、多くの患者さんは、「痔瘻の手術は痛いよ。」とか、「大変だよ」と脅かされてこられる患者さんが多いです。でも痔瘻の手術をした後の痛みは比較的楽です。
術後の痛みも楽なのと、排便時の痛みも楽です。手術をした後、最初に便をした時に痛みがないという患者さんは約60%です。痛みがあっても、「みんな脅かしていただけなんだ。」と言った具合におそらく想像されているほど痛みは強くありません。
術後の痛み止めですが、手術して1時間後に一度痛みがあってもなくても痛み止めを内服してもらっています。また手術後、3時間後に傷の具合を診ますが、この際に痛み止めの座薬を挿入します。その後は、夕食後、寝る前、次の日の朝食後の3回は今井があっても無くても痛み止めを内服してもらいます。
 手術の当日はこの様な痛み止めの座薬、内服で十分痛みを抑えることができます。
 手術後は3日間は痛みがあっても無くても、痛み止めの内服をしてもらいます。それ以降は痛い時に頓服で痛み止めを内服してもらっています。

術後の出血について

 手術をした後に一番問題になるのは、手術後の傷口からの出血です。ただ、痔瘻根治術を行った場合、もう一度麻酔をして出血を止めなければならない出血は一つあります。それは早期出血です。
 早期出血は手術して24時間以内に起きる出血のことを言います。でも大抵の場合は、手術して3時間以内に出血は起きます。
痔瘻の場合は、手術をした傷からの出血です。この出血がおきる可能性があるため、手術をした後、3時間たってから出血がないかどうかを確認します。痔瘻根治術を行った場合、この3時間までの出血がなければその後は、また麻酔をして止めなければならない出血はまずありません。
でも帰宅後に出血があった場合は、24時間、時間関係なく直ぐに渡邉医院に連絡して診察に来ていただいています。
痔瘻の場合は手術後の痛みより、出血が起きることがあるので、このことに関しては、しっかりと理解していただいています。

痔瘻根治術の日帰り手術はしっかり相談して決めましょう。

痔瘻に対して痔瘻根治術を日帰り手術で行う場合は、術後の痛みというよりは、やはり、術後の出血が問題になります。この術後の出血に関して理解していただいたうえで決めています。
基本は1泊2日以上の入院での治療をお勧めしています。入院での手術では、術後何かあった場合はすぐに対応することが出来ます。日帰り手術ですと、帰宅された後、不安なことがあった場合、直ぐに周りに相談できる医師など医療関係者がいません。
自宅に帰られても心配されることが無いように手術を行い、術後3時間たってもう一度診察をして出血の無いことを確認して、安心して帰っていただくようにしています。ただ、帰宅後、出血など、なにか心配なことがあれば、いつでも連絡がつくように体制をとっています。
痔瘻でお悩みのかた、また、痔瘻根治術を日帰り手術で行おうと考えておられるかたは、肛門科専門の京都の渡邉医院でご相談下さい。
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医院情報

店舗名渡邉医院
住所 京都府京都市上京区浄福寺通今出川下ル竪亀屋町255
TEL075-441-4303
URLhttp://www.watanabe-arc.jp
営業時間【月~土 午前】9:00~12:00 【月・金 午後】17:00~18:00
営業日休診日 : 日曜日・祝祭日
紹介文肛門疾患に特化した、肛門科専門の19床の入院設備のある有床診療所です。外来の診察だけでなく、入院での手術・治療が可能です。年間約3,000人の新患の患者さんが受診されています。排便時の出血、痔核の脱出、痛み、かゆみなど肛門に係る不快な症状でお悩みのかたの治療を行っています。また、肛門疾患の原因でもある便秘の相談、治療も行っています。手術の件数は、月平均約50件、年間約600例です。肛門の三大疾患といわれている内痔核が50%、痔瘻が15%、裂肛が13%で、その他に外痔核が13%、その他9%の割合になっています。 お尻のことで悩み事があれば、ご相談ください。