東心斎橋・長堀橋・南船場エリアで鱧ちり(鱧しゃぶ)・焼き鱧・鱧唐揚げ・鱧天麩羅などの鱧料理が満喫できる店、旬彩和食くつろぎ。
◎『鱧ちり』と『鱧ちり鍋』は30秒ほど加熱した後、一旦冷やすかどうかの違いです。
鱧ちりは湯がいた後冷水で冷やします。
鱧ちり鍋は目の前にある鍋で湯通しし、温かいまま頂きます。
◎『鱧しゃぶ鍋』は5秒ほどさっと湯通しし、頂きます。
骨切りされた身は火が通りやすく、また新鮮なものを使うので、さっと色が変わればもう食べ頃です。
実はそれぞれにそれ程大した違いは無く、『鱧しゃぶ』や『鱧ちり』は定義もなく大きくは分類されていないのです。
鱧を鍋にする場合は、骨切りした鱧を一口大に切り、薄味の出汁でしゃぶしゃぶ風にさっと煮て食します。
昆布とかつおの出汁に醤油などを加えたものを、たっぷりと鍋にはります。
もしくは、ハモの骨で出汁を取ることもあります。
つけだれは、出汁に味のついた鱧ちり鍋や鱧すき鍋ならそのままだしの味で食べるか、鱧ちり鍋なら梅肉や辛子酢味噌、鱧すきなら卵を溶いて食べるのも乙です。
鱧しゃぶ鍋ならポン酢やポン酢醤油などを用います。
※当店ではごまだれやごまだれポン酢、柚子胡椒のご用意が御座います。
酢橘や檸檬を絞っても美味しいです。
鱧鍋は兵庫県・淡路島の少し南に位置する沼島で生まれたという説があります。
沼島のある瀬戸内海はハモ漁の本場で、現在も盛んに漁が行われています。
漁が盛んな地域で手軽に楽しめる料理として生まれたのかもしれません。
家庭で鱧の「骨切り」をすることは難しいですが、関西ではスーパーマーケットや鮮魚店などで鱧の骨切りをして、骨切りをした状態の生のハモが販売されるなど、家庭でも手軽に楽しめる食材の一つとなっています。
骨切りとは、腹開きにした鱧の身に、皮一枚を残して細かい間隔で切れ目を入れることで、専用の包丁と熟練の技を要します。
鱧は小骨が非常に多く、そのままでは食べられないため骨切りの技術が生まれました。
骨切りの上手、下手によってハモの味が変わるほど重要な技術とされます。
ハモの語源は諸説ありますが、中国のハイマン(海鰻)が訛ったとか、鋭い歯を持ち餌に噛みつこうとするので、食べるの古語である「食む・喰む/(はむ)」からきたなど諸説様々です。
鱧を使った鍋では、鱧鍋、鱧すき、鱧ちり、鱧しゃぶと呼び方はいろいろありますが、すきは醤油などでしっかりと味をつけただし(割り下)で煮て食し、ちりやしゃぶなら、水に昆布のみを入れつけだれをつけて食べます。
兵庫県の淡路や大阪の泉州では鱧すきが多いですが、地域だけでなく飲食店によっても異なります。
「鱧食べて我も浪速の祭人」(矢津羨魚:昭和初期の俳人)という句があるほど、天神祭や祇園祭にハモは欠かせない料理の一つです。
しかし関東ではほとんど漁獲がなく、関西特有の食材・料理となったと考えられています。
また、京都の夏の風物詩である鴨川納涼床や貴船川の川床(かわどこ)でもハモ料理は欠かせないものとなっています。
鱧おとしや鱧しゃぶなどさまざまな調理法で提供されています。
※床とは、鴨川沿いの飲食店が夏の間だけ川面に作る仮設の席のこと。
鴨川納涼床は5〜9月で川面から離れた高床式で、貴船川では店ごとで期間が異なり、床は川面に近いところ設けられています。
鱧の旬は、初夏と初秋の松茸の頃の二度訪れ、初夏のハモは梅雨の真水をたくさん飲むことでおいしくなるといわれており、あっさりとした味わいが特徴です。
夏に産卵を終えた秋には、食欲旺盛となり、脂がのった濃厚な味わいとなり、成長すると最大2mほどにまでなるが、料理屋などでは、1メートルくらいまでのものを用います。
鱧などのウナギ目やニシン目は骨格が複雑な魚が多く、脊椎骨(背骨)から肋骨以外に、上椎体骨・上神経骨、上肋骨(いわゆる血合い骨)などと呼ばれる肉間骨がいくつも体側筋の内部へ放射状に伸びています。
これらがいわゆる魚の「小骨」と呼ばれるもので、鱧はこの小骨が多い上に硬く、調理の際には「骨切り」という特殊処理が必要です。
これは腹側から開いた鱧の身に、皮を切らないように細かい切りこみを入れて小骨を切断する技法で、下手にこれをやると身が細かく潰れてミンチ状になってしまい、味、食感ともに落ちてしまうため熟練が必要で、鱧切り包丁と呼ばれる鱧専用の包丁があるくらいです。
京料理の板前の腕の見せ所であり「はもの骨切り 手並みのほどを見届けん」の句があります。
鱧の骨切りの際「一寸(約3cm)につき26筋」包丁の刃を入れられるようになれば一人前と言われています。
鱧の骨切りの技術が京都へ伝わったことにより鱧の消費が飛躍的に増えました。
しかし、鱧に骨切りを施しても小骨が多く食べ辛いため、ウナギやアナゴに比べ関西圏以外では需要及び知名度が低いです。
骨切りを施した鱧を熱湯に通すと反り返って白い花のように開きます。
これを湯引き鱧(鱧ちりと呼ぶこともある)または牡丹鱧といい、そのまま鱧を梅肉やからし酢味噌を添えて食べるほか、鱧の吸い物、鱧の土瓶蒸し、鱧寿司、鱧天ぷら、鱧の蒲焼や唐揚げなど様々な料理に用いられます。
また、骨切りした鱧と淡路島産の玉ねぎを醤油ベースの割下で煮た「鱧すき」という鍋料理もあります。
生きた鱧を捌かないと湯引きをした際に花が咲くようにきれいには中々開きません。
身が開くということは鮮度の証明でもあるのです。
鱧の骨切りなど煩わしいことは当店の調理人にお任せ下さい。
思う存分、美味しい骨切り鱧料理をご提供させて頂きます♪